いまどきは、スマートフォンやタブレットのアプリや、デジタルカメラの自動補正機能などで、手軽につるんと画像をキレイにできてしまいます。
私たちも個人のセンスでいい感じに、もしくはパソコンでパパッと自動補正しているかとおもいきや、実際は一枚一枚きちんと数値をみて手がけています。
数値というのはそれぞれの色がどのくらいの量で表現されているのか「%」で示されているもので、例えばこちらの画像、
この場合、矢印部分の明るいところは色がないので0%
暗いところはこんな感じで表示されます。
この数値を決められたある数値になるように、確認しながら調節して補正を行っています。
なぜ数値をみるのかというと、
同じ印刷物でも見る人や環境によって、見え方が異なるためで、
例えば、赤色の場合、赤いりんごを想像する人もいれば、赤いルビーを想像する人もいます。
実際の色を見たとき、見る人の感性や経験によって、同じ赤色でも、「明るい赤色」と感じる人もいれば、「暗い赤色」と感じる人もいるでしょう。
なので、誰が作業しても数値という共通認識があれば明るすぎず暗すぎず統一されます。
また、目視では分からない色の濃度が表示されるので一定の印刷クオリティを保つことができます。
試しに次の写真を補正してみます。
→逆光だったものが明るくなりました
→画が引き締まリました
→オレンジ色掛かっていたのを調整してメリハリも表れました
→余分なものがないほうが、被写体が生きます
5. 消した部分(白い箇所)を補う
→周りと似たような色で塗ったり描いたりして補う、ついでに壁の汚れ、看板の色あせも塗って完成
(5)の消した箇所を埋める作業、自然に違和感なくなじませることは意外と難しいもので
「スポット修正ブラシツール」という、なぞるだけでいい感じにしてくれる機能があり、消した電線の部分をなぞると自動で直してくれるのですが(黒い箇所はなぞった部分)
なかなか上手くいかなかったりします。
こんななったらコツコツやるしかないです。
完成形だけ見ると簡単にできてしまうように見えますが、こんな感じで数値で調整を行いつつ、全体の明暗・色味もみて、肌の色、魅せる箇所などには部分的に手を加え、どこをどうしたらきれいといえる画像になるのか完成イメージをもって補正や加工をしています。