荒川印刷ブログ

オンデマンドプリンタにカメラを内蔵してみた

作成者: ODS事業部 宮治直樹|2019/03/20

 

ハガキに印刷をする機会が多い我が社のオンデマンドプリンタ。

ハガキの種類も沢山あって、枚数も1枚から1000枚以上とお客様の要望も様々です。

こちらで用意したハガキだけではなくお客様がお持ちのハガキをこちらにいただける場合もあります。

意外とこれが曲者でハガキの表裏天地がばらばらだったり、中には52円の古いハガキをいただける場合もあります。

いただいたハガキはすべて確認をしていますが、中には見逃しがあり印刷した後に間違いに気づいてロスが発生してしまうことも度々あり困っていました。

そこで某メーカーさんに相談したところ、特注でプリンタにカメラを内蔵した検査装置を作成してくれました。

 

登録した画像を認識

プリンタの給紙位置にカメラを埋め込んでそこを通過する用紙の画像を読み取る仕組みになっています。

内臓カメラはプリンタの奥深くにあるので目視することはできませんが、その位置まで手を伸ばして印刷する用紙の画像の一部分を専用ソフトで読み込ませます。

形だけではなく色も識別できます。似た画像の場合は、範囲をして指定して区別することも可能です。

あとは、ソフトのスタートボタンを押せば正しい位置に正しい画像が通過しているか11枚監視してくれます。

   

異常を検知

もし、違い用紙がまぎれていたり天地表裏が違っていて画像が認識されないとプリンタは印刷を停止します。

定着部まで搬送された用紙は無事印刷され、誤った用紙は印刷前に用紙搬送部で停止します。したがって印刷ロス用紙は出ません。

折れ曲がったりしていない状態で救出できます。

装置のスイッチ部に3色ランプがついていて、緑は正常稼働中、黄色は誤用紙が混入、赤はシステム異常と遠くいてもプリンタの状態が把握することができます。

 

この装置のいいところは、ハガキだけではなく他のサイズの用紙でも使用が可能です。

オンデマンド印刷ではオフセット印刷で台紙を印刷した後に可変部分を後から刷り込む場合もあります。

そんなときにも天地表裏や用紙の相違、用紙搬送のズレなどをカメラで撮影したもので確認が取れます。

この装置を導入した後、ロスも大幅に減り目視検品などの人が行う作業が軽減できています。

AIやIoTなどのレベルまでは達していませんが、機械を使用していても人の力がまだまだ必要なことが多いこの業界で、このような最新技術を使用して品質管理を行っています。 

ちなみにこの検査装置は、特別仕様で作っていただいたもので非売品なのでお問合せはお控えください・・・。