荒川印刷ブログ

色の落とし穴 実は曲者!グレーという色について

作成者: 営業部 中川貴啓|2026/04/2

 

印刷物を見て、
こんなことを感じたことはありませんか?

「グレーのはずなのに、ちょっと緑っぽい
「ただのグレーなのに、なんか違う」

 

実はこれ、印刷あるあるの代表格です。

結論から言うと、グレーというのは色ブレが起きやすい色です。

 

CMYが混ざった「グレー問題」

まず大前提として、
印刷のグレーには2種類あります。

K(黒)だけで作るグレー

CMY(+K)を混ぜて作るグレー

このうち、
トラブルが起きやすいのが
C
MYが混ざったグレー。

たとえば、

C10 M10 Y10

C5 M8 Y10

C20 M15 Y15 K10

見た目はグレー。
でも中身は、立派な有彩色です。

つまり、バランスが少し崩れただけですぐ色が転ぶという、とても繊細な状態なんです。

 

なぜグレーが緑や紫に転ぶのか?

理由はシンプルです。

インクは常に完全に同じではない

・インクの濃度

・印刷機の状態

・紙の吸い込み

・湿度・温度

これらが少し変わるだけで、

・シアンがわずかに強く出る
緑っぽく見える

・マゼンタがわずかに勝つ
紫っぽく見える

という現象が起きます。

 

しかもグレーは、違和感を感じやすい色なので、
ほんのわずかな差でも「色が変わった」と感じてしまいます。

 

画面ではグレー、印刷すると違う色が出る理由

もうひとつ厄介なのが、
画面と印刷の違い。

画面(RGB)では、

CMYの差が目立ちにくい

・光で平均化されて見える

 

そのため、
完全なグレーに見えてしまうことが多いんです。

でも印刷(CMYK)では、

・インクの差がそのまま出る

・紙の白さの影響も受ける

 

結果、

画面では気づかなかった色味が、紙の上で現れる

ということが起きます。

 

安定するグレーの作り方

じゃあ、どうすればグレーは安定するの?と思いますよね。

答えは意外とシンプルです。

基本は「Kだけで作る」

・文字

・罫線

・小さな面積のグレー

これらは、

K○%のみで作るグレー

が一番安定します。

K10 → 明るいグレー

K30 → 中間グレー

K60 → 濃いグレー

色ブレがほぼ出ません。

 

一方で、

・背景全面

・大きなベタ

この場合、Kだけだと

・ムラが目立つ

・軽く見える

こともあります。

 

その場合に限って、

CMYを同量で、少量だけ加える

という考え方をします。

 

ただしこれは目的を理解した上での設計が前提です。

 

グレーは地味だけど、むずかしい色

不思議ですが、

・赤や青より

・ビビッドカラーより

グレーのほうが難しい。

なぜなら、

周囲の色の影響を受けやすく、違いに気が付きやすいから。

 

印刷会社的には、

「グレーがきれいな印刷物=レベルが高い」

と感じるくらい、
実は奥が深い色です。

 

「グレー=無彩色」と思わない

今回のポイントを整理すると、

CMY混合のグレーは色ブレしやすい

・わずかな差で緑・紫に転ぶ

・安定させたいならKのみが基本

・グレーはシビアな色

最近くすみカラー等の流行で目に付くことが多いグレーですが、実はこんな色なんですね。

 

荒川印刷からひと言

「ただのグレーだから大丈夫」
と思ったところに、トラブルは潜んでいます。

荒川印刷では、

・文字とベタの最適設計

・紙との相性を見た色提案

まで含めてサポートしています。

 

地味だけど、グレーは印刷の実力が出る色。

気になることはいつでもお気軽にご相談ください。