荒川印刷ブログ

黒だけど黒じゃない!?リッチブラックという色

作成者: 営業部 中川貴啓|2026/03/26

印刷物を見て、
こんなことを言われた経験はありませんか?

「黒のはずなのに、なんか薄い
「画面ではもっと真っ黒だったのに」

結論から言うと、

黒にもいろいろあるんです。

今回は、そんな知っているようで知らない、

黒という色について解説します。

 

そもそも「K100」とは何か?

CMYKの「K」は、
Key plate
(スミ版)のK(この名称には諸説あるみたいです)

K100とはつまり、
黒インク100%だけで刷った黒。

一見すると
100%なら真っ黒でしょ?」
と思いますよね。

でも実際には、

・ややグレーっぽい

・軽い

・深みが足りない

と感じることが多い。

なぜかというと——

 

黒インクは光を完全には吸収できない

印刷の黒は、
光を反射しないことで黒く見せる仕組み。

ですが、
黒インク(K)だけでは
光を完全に抑えきれません。

その結果、

「黒だけど、どこか明るい」
「締まりがない黒」

に見えてしまう事もあります。

特に、

・広いベタ面積

・表紙

・背景全面

では、この差がはっきり出ます。

 

リッチブラックという色

そこで登場するのが
リッチブラック。

これは、

K(黒)に+ C(シアン)+ M(マゼンタ)+ Y(イエロー)

を少しずつ混ぜた黒です。

たとえば、

C30 M30 Y30 K100

C40 M30 Y30 K100

など。

こうすると、

・深みが出る

・しっかり沈んだ黒になる

・高級感が出る

いわゆる
「見た目に黒い黒」になります。

 

注意:全部リッチブラックでいいわけじゃない

ここ、かなり重要です。

リッチブラックは万能ではありません。

小さい文字・細い線には向かない

・文字

・細い罫線

QRコード

 

などに使うと、

 

・版ズレでにじむ

・文字が太って見える

・読みにくくなる

という事故が起きやすいんです。

そのため、

文字の黒 → K100
ベタの黒リッチブラック

という使い分けをするのが多いです。

 

「黒」は一番簡単そうで、一番難しい色

不思議な話ですが、
印刷で一番トラブルが多い色は黒です。

・薄く見える

・ムラが気になる

・前回と違って見える

理由はシンプルで、

黒は
人の目が一番シビアに反応する色

だから。

ほんの少しの差でも、
「違う」と感じてしまいます。

 

データでよくある黒の落とし穴

印刷会社目線でよく見るのが、

・文字までリッチブラック

・総インキ量オーバーの黒ベタ

・グレーのつもりが色かぶり

RGBの黒をそのまま使用

どれも
「黒をちゃんと考えていない」
だけで起きるもの。

逆に言えば、

黒を理解するだけで
仕上がりは一段よくなります。

 

「黒=K100」だけじゃない

今回のポイントを整理すると、

K100真っ黒ではない

・深い黒にはリッチブラックが必要

・文字とベタは黒の作り方を変える

・黒は一番目立ち、一番シビアな色

黒は地味ですが、
印刷物の印象を大きく左右する色です。

 

荒川印刷からひと言

「黒をどう作るか」で、
印刷物の品・重さ・高級感は大きく変わります。

荒川印刷では、

・用途に合わせた黒の作り分け

・文字・ベタの安全設計

・紙との相性を見た黒の提案

上記を含めてサポートしています。

「この黒で大丈夫?」
「表紙、もっと締めたい」

そんな相談こそ、
印刷前がベストタイミングです。

いつでもお気軽にご相談ください!