印刷物を見て、
こんなことを言われた経験はありませんか?
「黒のはずなのに、なんか薄い…」
「画面ではもっと真っ黒だったのに」
結論から言うと、
黒にもいろいろあるんです。
今回は、そんな知っているようで知らない、
黒という色について解説します。
CMYKの「K」は、
Key plate(スミ版)のK(この名称には諸説あるみたいです)
K100とはつまり、
黒インク100%だけで刷った黒。
一見すると
「100%なら真っ黒でしょ?」
と思いますよね。
でも実際には、
・ややグレーっぽい
・軽い
・深みが足りない
と感じることが多い。
なぜかというと——
印刷の黒は、
光を反射しないことで黒く見せる仕組み。
ですが、
黒インク(K)だけでは
光を完全に抑えきれません。
その結果、
「黒だけど、どこか明るい」
「締まりがない黒」
に見えてしまう事もあります。
特に、
・広いベタ面積
・表紙
・背景全面
では、この差がはっきり出ます。
そこで登場するのが
リッチブラック。
これは、
・K(黒)に+ C(シアン)+ M(マゼンタ)+ Y(イエロー)
を少しずつ混ぜた黒です。
たとえば、
・C30 M30 Y30 K100
・C40 M30 Y30 K100
など。
こうすると、
・深みが出る
・しっかり沈んだ黒になる
・高級感が出る
いわゆる
「見た目に黒い黒」になります。
ここ、かなり重要です。
リッチブラックは万能ではありません。
小さい文字・細い線には向かない
・文字
・細い罫線
・QRコード
などに使うと、
・版ズレでにじむ
・文字が太って見える
・読みにくくなる
という事故が起きやすいんです。
そのため、
文字の黒 → K100
ベタの黒 → リッチブラック
という使い分けをするのが多いです。
不思議な話ですが、
印刷で一番トラブルが多い色は黒です。
・薄く見える
・ムラが気になる
・前回と違って見える
理由はシンプルで、
黒は
人の目が一番シビアに反応する色
だから。
ほんの少しの差でも、
「違う」と感じてしまいます。
印刷会社目線でよく見るのが、
・文字までリッチブラック
・総インキ量オーバーの黒ベタ
・グレーのつもりが色かぶり
・RGBの黒をそのまま使用
どれも
「黒をちゃんと考えていない」
だけで起きるもの。
逆に言えば、
黒を理解するだけで
仕上がりは一段よくなります。
今回のポイントを整理すると、
・K100は“真っ黒”ではない
・深い黒にはリッチブラックが必要
・文字とベタは黒の作り方を変える
・黒は一番目立ち、一番シビアな色
黒は地味ですが、
印刷物の印象を大きく左右する色です。
「黒をどう作るか」で、
印刷物の品・重さ・高級感は大きく変わります。
荒川印刷では、
・用途に合わせた黒の作り分け
・文字・ベタの安全設計
・紙との相性を見た黒の提案
上記を含めてサポートしています。
「この黒で大丈夫?」
「表紙、もっと締めたい」
そんな相談こそ、
印刷前がベストタイミングです。
いつでもお気軽にご相談ください!