当初の予想より長引いているコロナ禍。日本で初めて緊急事態宣言が発令されたのは、2020年の4月7日。もう2年以上が経過してしまいましたが、まだまだ収束しているとはいえません。
そのような状況で、ビジネスの手法などにも変化が見られます。直接の訪問がオンライン会議に置き換わったり、資料のデジタル化が進みました。様々なものがデジタルに置き換わっていった反動なのか、見直されているのがダイレクトメール(DM)なんだそうです。
販促投資予算
ラスクル株式会社が調査した「販促活動に関する意識調査」によると、販促投資にかける予算として一番伸びたのはWEBよりもDMの方が多かったんだそうです。一方、販促物制作の負荷も感じているとのこと。
「販促活動に関する実態調査」ラスクル株式会社
また、トッパン・フォームズ株式会社の調査でも、2020年のDMの受取件数は2016年以降最も高く、特に20代男女の受取件数が増えて、開封割合も増えているようです。DMの活用についても肯定的な意見が否定的な意見の2倍以上と、若年層を中心に、DMを煩わしいと考える人よりも受け入れる人の方が増えているようです。
営業ツールとしてのDM
相手が法人であるBtoBの場合も、DMの活用が行われています。コロナ禍で訪問がしにくい状況すので、電子メールでの営業も増えたようですが、電子メールでは届きにくい相手がいるのも事実です。
そこで、DMを送付し、後から電話で確認をとっていくという方法で、デジタルとアナログを併用するケースがあるようです。ただ電話をするだけではなく、DMにてポイントを伝えた上で電話をするため、無駄な探り合いもなく建設的に進められます。
新規の顧客だけではなく、既存客に対しても、メールや電話だけではなく手元に残る形での案内は、担当が違う場合にも渡してもらうなど、便利な部分があるようです。
第36回 全日本DM大賞
日本郵便株式会社が主催となる「第36回 全日本DM大賞」が3月18日に発表されました。全日本DM大賞とは、過去1年間に実際に発送されたDMを募り、優れた作品を表彰する賞となっています。
全ての応募作品から最も優れていると「金賞 グランプリ」に選ばれたのは、「イムラ封筒」のDM。2021年に新たに始めた新事業を伝えるBtoBの内容で、ダイレクトマーケティングを総合支援する事業というもの。
世間のニーズとともに、BtoBでありながらカフェに見立てたデザインの一貫性も上手く、封筒専門会社というイメージを脱却しているのが評価されたようです。
コロナ禍がきっかけで、デジタル化が進んだ会社も多いでしょうが、だからこそ、DMなどのアナログなアプローチを見直してみませんか?