Gmailセキュリティの厳格化が引き起こす自動返信メール不達の深刻な問題

2024/02/9

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ホームページのお問い合わせフォームから、自動返信メールがお客様に届かない。

このようなトラブルの相談を昨年からいくつか受けています。その都度、状況を確認させていただき、個別に対応していました。

自動返信が届かないメールに共通していることは、Googleのメールサービス「Gmail」であること。Gmailのセキュリティ強化が原因であるようで、年々厳しくなっているため、ホームページの公開時には問題なかったものが後から届かないという事態が起きている状況です。

2024年2月からさらにセキュリティが強化され、対応を迫られていますが、深刻な問題になっているケースも出てきているようです。

 

公立高校の出願システムでトラブル

企業サイトのお問い合わせメールなど、念の為の確認メールであれば、大きな問題になりませんが、神奈川県公立高等学校の入学試験におけるインターネット出願において、自動返信のメールが届かないという問題がありました。そのため出願の手続きができなかったり、完了通知が届かないということがあり、Gmail以外のメールアドレスの使用を呼びかけていました。

▶︎神奈川県公立高校入試のインターネット出願で障害1週間、Gmailにメール届かず

 

弊社への問い合わせの例でも、自動返信メールに重要な記載があるため、メールが届かないと問題であり、迷惑メールにも入っていないとのこと。一切届いていない様子。仕方なく個別の対応が迫られており、かなりの運用の負担となっていました。

セキュリティ対応ということは理解できますが、頭を悩ませる問題でした。

▶︎波紋広がるGmailガイドライン、国内企業から相次ぐ利用者への「お願い」に感じる不安

 

送信ドメイン認証で対応

ホームページの自動返信メールが届かないのは、ホームページのURLと送信元に設定したメールアドレスのドメインが違うと起きやすくなっていました。ただし、一緒にしても届かないこともありました。

Gmailの2024年1月でのガイドラインでは、ドメインを管理するDNSサーバーにてSPFやDKIMといった「送信ドメイン認証」の導入を求めています。また、迷惑メールとして報告される割合を0.1%未満し、0.3%以上にならないようにしなければいけません。

さらに1日あたり5,000件以上のメール送信が行われる場合は、SPFとDKIM、DMARCといった3つの送信ドメイン認証が必要とのこと。受信者が購読解除する仕組みの導入が必須となっており、かなり厳しくなっています。

特に1日に5,000件以上送信する場合は、この対応を早急にする必要があります。

また、メールフォームをウェブサーバーのプログラムで送信するのではなく、メールサーバーを介して送る方法が有効なこともありました。

 

メールの送信を確認しましょう

送信ドメイン認証の導入は、Gmailだけではなく米Yahooなどでもガイドラインとして発表しています。これらは、フィッシングメールなどの詐欺メールが年々増えていることが大きな原因です。報告されている件数だけで、2023年上期で約53万件となっていますが、3年前の8倍になっているそうです。

安全にメールを利用するためにはフィッシングメール対策はサービス提供者には重要な課題となっています。Gmailにメールが届かないのはシステム的な不具合ではありません。これらの対応は、これからもますます厳しくなってくると予想されます。

自社のホームページにメールフォームを掲載している場合、一度Gmailから送信して届くかどうかを確認した上で、送信ドメイン認証の導入を検討してみてください。

 

 

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タグ: Web制作

執筆者: TS部 佐藤新一

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