以前に、コロナ禍の移動制限や自粛などによって営業活動が十分に行えない状況から、DM(ダイレクトメール)への販促投資が増えていること。若年層を中心にDMを煩わしいと感じる人が減っているということを紹介しました。
また、多くの情報をはがきサイズで送ることができる「圧着はがき」の5つのメリットも紹介しています。
そこで、圧着DMはがきの利用方法や効果なども見直しながら、通常はがきと同じ郵送料で送るための社内の規定を見直しました。その際に、基本となるテンプレートも作成しました。
通常はがきとして郵送するための条件
圧着DMはがきは、2〜3倍の情報量を通常はがきの郵便料金で郵送できるのが特長ですが、サイズや重量などを規定値の範囲で作成する必要があります。
郵便法に基づいて定められた「内国郵便約款」の中で、第二種郵便物としての規格によると、圧着したはがきの大きさは、短辺が「90mm〜107mm」、長辺が「140mm〜154mm」に収まらなくてはいけません。
なお、面積の一番大きな面を「はがき本体」とし、「郵便はがき」または「POST CARD 」と印刷する必要があります。往復はがきの場合は、往信部と返信部に「郵便往復はがき」という文字が必要です。
圧着面をめくりやすいように切り込みを入れる場合は、「はがき本体」ではなく圧着面に切り込みを入れるようにします。往復はがきでは返信部には圧着面を付けてはいけません。また、宛名面に印刷できる広告スペースは1/2までと決まっています。
これらの項目の他、郵便番号枠の表記位置など規定内に制作することで第二種郵便物として送ることができます。そしてもう1点、はがきの重量も注意が必要です。
デザインや湿度でも左右するはがきの重量
通常はがきでは「2g〜6g」、往復はがきで「4g〜12g(往信部・返信部でそれぞれ2g〜6g)」となっています。
2つ折りの「V型」や3つ折りの「Z型」と呼ばれる圧着はがきですが、重量を軽くするために紙を薄くすると、めくった時にくるくると丸まってしまい読みにくくなってしまいます。
そのため紙の厚さを確保したいところですが、厚くしすぎると重量を超えてしまいます。はがきの大きさと合わせて、紙の厚さなどを決めていく必要があります。
圧着はがきで紙を貼り合わせる方法も何通りかあります。全体にニスを塗って貼り付けるものや、フチをノリで貼り付けるもの、剥離フィルムと呼ばれるテープで貼り付けるものなどがあり、これらの重量も加算されることも忘れてはいけません。
実際に重量が収まるかどうかのテストをしました。
オンデマンド印刷の場合のトナーインクもデザイン(使っている色)によって重さがわずかに変わります。また、意外と雨天時の湿度などでも重量が変わってきます。
これらの条件も考慮し、安全に第二種郵便物として郵送できるサイズを社内で取り決め、圧着はがきのデザインのテンプレートを作成しました。
イラストレーターでのデータですので、そのまま入稿データとして利用できるものですが、こちらのテンプレートデータを公開いたします。下記より無料でダウンロードできますので、ご自由にご利用ください。印刷範囲なども確認できます。
ただし、注意点として、弊社での印刷機に合わせて大きさなどを調整し、V型は上質紙110kg、Z型は上質紙90kg、L型(往復はがき)は上質紙135kgを想定しています。
第二種郵便物として郵送できることを保証するものではありませんので、必ず印刷する会社にて規定内に収まるかなどご確認ください。