
「毎年カタログを作るたびに、修正と確認作業に追われて残業続きだ」「商品情報の管理が大変で、ミスが頻発してしまう」。
カタログ制作の担当者様で、このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。カタログは企業の売上を左右する重要なツールですが、制作過程には非効率な業務が数多く潜んでいます。この記事では、カタログ制作がなぜ非効率になるのか、その原因を解明し、明日からでも取り組める具体的な効率化の方法と、それによって得られるメリットを詳しく解説します。
カタログ制作が非効率になる主な原因
カタログ制作のプロセスには、多くの時間と労力がかかります。その背景には、いくつかの共通した原因が存在します。まずは、なぜカタログ制作が非効率になってしまうのか、主な原因を見ていきましょう。
商品情報が膨大で管理が煩雑になる
カタログには、商品名、価格、仕様、説明文、画像など、非常に多くの情報を掲載する必要があります。これらの情報がExcelファイルや部署内のサーバー、個人のPC内などに分散して保存されていると、最新の情報を探し出すだけで一苦労です。
また、商品情報の更新や修正を手作業で行っている場合、転記ミスや古い情報を使ってしまう「先祖返り」といった問題が発生しやすくなり、ブランドの信頼性を損なうリスクも高まります。
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管理方法 |
課題 |
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Excelでの管理 |
複数人での同時編集が難しい バージョン管理が煩雑になる |
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ファイルサーバーでの管理 |
検索性が低く、必要なデータを探すのに時間がかかる |
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個人PCでの管理 |
情報が属人化し、担当者不在時に業務が滞る |
修正や確認作業に時間がかかる
カタログ制作では、関係各所からの修正依頼や確認作業が何度も発生します。デザインの修正、テキストの変更、掲載情報の確認などを、メールや印刷した紙に赤字を入れてやり取りしていると、指示の見落としや反映漏れが起こりがちです。
特に、複数の担当者が関わる場合、誰の指示が最新なのか分からなくなり、修正内容を取りまとめるだけで大きな負担となります。この確認作業に時間がとられ、本来時間をかけるべき企画やコンテンツの質を高める作業がおろそかになってしまうのです。
部署間の連携がスムーズにできない
カタログ制作には、企画、開発、営業、デザインなど、多くの部署が関わります。それぞれの部署が異なる目的やスケジュールで動いているため、情報共有がうまくいかず、手戻りが発生することが少なくありません。
例えば、営業部門からの急な仕様変更依頼や、開発部門からの最新情報の提供遅れなどが原因で、制作スケジュール全体に遅延が生じるケースは頻繁に起こります。このような連携不足が、非効率な作業を生み出す大きな要因となっています。
カタログ制作を効率化する具体的な方法
カタログ制作の非効率な状況を改善するためには、具体的な解決策が必要です。ここでは、制作プロセスを劇的に効率化するための4つの具体的な方法をご紹介します。
商品情報をデータベースで一元管理する
分散しがちな商品情報を一箇所に集約する「データベースでの一元管理」は、効率化の第一歩です。商品名、価格、スペック、商品説明、画像ファイル名といったカタログ掲載に必要な情報をすべてデータベースにまとめることで、誰もが常に最新の情報にアクセスできるようになります。
情報を探す手間が省けるだけでなく、手作業による入力ミスや更新漏れを防げます。最近では、PIM(Product Information Management:商品情報管理)と呼ばれる専用システムも登場しており、より高度な情報管理が可能です。
自動組版システムを導入する
自動組版システムは、データベースにある商品情報を、あらかじめ作成したテンプレートに自動で流し込み、カタログの紙面を生成する仕組みです。システムを導入することで、デザイナーが一つひとつ手作業で情報を配置していたDTP作業を大幅に自動化できます。
特に、商品点数が多く、毎年同じようなレイアウトでカタログを作成している場合には絶大な効果を発揮します。価格改定や仕様変更があった際も、データベースの情報を更新するだけで済むため、迅速な対応が可能になります。
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導入前 |
導入後 |
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デザイナーが手作業で情報を入力・配置 |
データベースから情報が自動で紙面に反映 |
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修正のたびに手作業で差し替え |
データベースの更新だけで修正が完了 |
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制作に数週間〜数ヶ月 |
制作期間を数日に短縮可能 |
オンライン校正ツールを活用する
オンライン校正ツールは、Webブラウザ上で校正紙(PDFなど)を確認し、修正指示を書き込めるツールです。関係者は同じ画面を見ながら修正指示を入力できるため、誰がどこをどのように修正してほしいのかが一目瞭然になります。
メールでのやり取りのように指示が分散することがなく、修正指示の取りまとめや転記作業が不要になります。進捗状況も可視化されるため、確認漏れを防ぎ、校正作業全体をスムーズに進められます。
制作会社との連携方法を見直す
外部の制作会社に依頼している場合は、その連携方法を見直すことも重要です。例えば、制作会社がデータベースや自動組版システムに対応していれば、よりスムーズな連携が期待できます。
制作プロセスのどの部分を自社で行い、どの部分を制作会社に任せるのかを明確に切り分けることで、無駄なやり取りを減らせます。信頼できるパートナーとして、業務効率化の提案をしてくれる制作会社を選ぶことも、成功の鍵となります。
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効率化によって得られるメリットとは?
カタログ制作の効率化は、単に作業が楽になるだけではありません。企業活動全体に多くのプラスの効果をもたらします。ここでは、効率化によって得られる4つの大きなメリットについて解説します。
メリット1:制作時間の大幅な短縮
自動組版システムやデータベースの活用により、これまで手作業で行っていた多くの工程が自動化され、カタログ制作にかかる時間を劇的に短縮できます。担当者は単純作業から解放され、より創造的な業務、例えばカタログの企画立案やマーケティング戦略の策定などに時間を使えるようになります。結果として、企業の競争力強化にも繋がるのです。
メリット2:人的ミスの削減と品質向上
手作業による情報入力や修正指示の転記は、どうしてもミスが発生しやすいものです。データベースで情報を一元管理し、プロセスを自動化することで、こうした人的ミスを根本からなくすことができます。価格の誤植や古いスペックの掲載といった致命的なミスを防ぎ、カタログの正確性と品質を向上させることが可能です。顧客からの信頼獲得にも直結します。
メリット3:コスト削減とリソース最適化
制作時間の短縮は、人件費というコストの削減に直接繋がります。残業代や休日出勤手当が不要になるだけでなく、これまでカタログ制作にかかっていた人員を他の業務に割り当てるなど、社内リソースの最適化を図れます。また、ミスの削減により、刷り直しといった予期せぬコストが発生するリスクも低減されます。
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コスト |
効率化による削減効果 |
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直接的なコスト |
残業代の削減、刷り直し費用の削減 |
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間接的なコスト |
担当者の精神的負担の軽減、機会損失の防止 |
メリット4:データの二次利用が容易になる
データベースに集約された商品情報は、カタログ制作だけでなく、WebサイトやECサイト、営業資料、SNS投稿など、さまざまな媒体で活用することができます。一度データベースを整備してしまえば、各媒体への情報展開がスムーズになり、クロスメディア戦略を効率的に推進できます。企業全体の情報発信力とマーケティング効果を高めることが期待できます。
まとめ
カタログ制作の効率化は、単なるコスト削減や時間短縮にとどまらず、制作物の品質向上や従業員の働き方改革、さらには企業全体の競争力強化に繋がる重要な取り組みです。本記事で紹介したカタログ制作を効率化する具体的な方法を参考に自社の制作プロセスを見直してみてはいかがでしょうか。



